【開催レポ】自分の良さってどこにある?~よみカル2019/6/8~

投稿日:2019年6月9日 | 最終更新日:2021年8月17日

自己アピールが必要な時代

新聞を読んでいると、

「自己アピール」

という言葉を多く見るようになりました。

特に教育関係の記事です。

大学受験の推薦試験で必要なのが「自己アピール」であること。

就職試験で必要なのも「自己アピール」であること。

そのための対策や経験談も多く掲載されるようになりました。

朝日新聞EduA 2019/06/09 より

 

良いところを考える機会はあるか?

我が子も大学受験の際、小論文で「自己アピール」をどうするか苦労していました。

子:「自己アピール」って何を書けばいいんだろう?

親:自分の良さとかじゃない?

子:え~、自分の良さって何だか分からない・・・

こんな会話が交わされました。

思えば、小中高と、学校生活の中で自分の良さは何か、を掘り下げて考える機会はなかったように思います。

「友だちの良いところを探そう」という学級活動をやっていると生徒さんから聴くことはありますが、

自分の良さを自分で見つけてアピールする、という機会は、学校の中ではおこなわれることが少ないのが現実かもしれません。

 

だから、子ども達は、自分はどんな人間で、どんな良さがあるのか自覚したことがないのです。

 

子どもが思う自分の「良いところ」

まず、「あなたの良いところは何?」と聞いて、すぐに答えられる子はあまりいません。

子ども達が「良いところ」と思っているのは

  • 明るいこと
  • 親切なこと
  • お手伝いをすること
  • 優しいこと

 

これらを探そうとします。

これらを見ると、大人にほめられることですね。潜在意識の中で良いことは親や先生が認めてくれること、と感じているのかもしれません。

 

でも、そのほかに頑張っていること、好きなこと、得意なことも自己アピールにいれてもいいんだよ、と伝えます。

すると、おそるおそる書いていきます。

  • 水泳を4才から続けている
  • 竹馬で244歩歩ける
  • ご飯が作れる
  • 毎朝自分で歯を磨ける
  • 毎日ひとりでご飯を食べられる

 

子どもにとって、毎日の歯磨きやご飯を食べることも、立派な良いことだよ、と伝えました。

 

 

「明るい」という言葉でも子どもによって全く違う

「明るい」ことについて、くわしく書いていくと、

  • 友だちがたくさんいる
  • たくさん話ができる

など、いろいろな連想をしていく子がいました。

 

 

その反対に

 

明るいってどういうことなんだろう?

 

疑問にぶつかってしまった子がいました。

この疑問は、とても深いものです。この答えを探すことが「深く考える」ということになります。

 

子ども達は、深く考える機会も減っています。

 

この疑問を持ったこと自体が良い発見です。

どんな答えを導き出すか、見守って行きたいと思いました。

 

 

注意されることも「良いこと」

子ども達は自己肯定感が低いことから、注意されることの方が多く思いつきます。

それも、その子の個性ですから、長所として「良いこと」にしてしまいます。

 

例えば、「うるさい、とよく言われる」という場合。

  • 止まらないでずっと話し続けることができる
  • 声が大きい
  • どれだけ話しても疲れない
  • 話す相手が常にいる

 

実は、こんなにアピールすべきところがあるのです。

 

 

子ども自身が自分を見つめる機会を

子ども達は、これから色々な困難にぶつかります。そんな時、自分を見つめるという作業が自分を助けることになる場合があります。

受験や就職で自己アピールをするのがゴールなのではなく、

  • 自分はいったい何を考え
  • どんな人間で
  • どんな風に生きたいのか

 

その時々で考えることが、これからの世の中を生きる大切な手段になっていきます。

 

答えは出なくても、その年齢ならではの考えが、きっと自分を助けることになると思います。

自分の人生は自分が決めるものだから。

 

 

 

 

岩下作文教育研究所  岩下春江

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埼玉県川口市柳崎

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