読書感想文を教えるとき本は読みません

ほぼ、知らない本です

毎年夏休みは多くの子ども達と読書感想文を書きます。

それぞれ違った本を持ってきます。

知っている本もありますが、課題図書などは新しい本なので知らない時の方が多くあります。

ですが、知らない方がうまく話を引き出せる感じがしています。

子どもに書かせる前に親がしっかり読み込むと

作文の仕事を始めた7、8年くらい前は、作文を習える場所があまりなく、親たちが自分の方法を編み出してがんばって子ども達に教えていました。

聞いた話の中で

  • 子どもに聞いても感想が出てこない
  • 子どもの感想は的が外れている
  • 親(大人)の言葉になってしまう

 

特に、「親(大人)の言葉になってしまう」ことに不満を持つ方が多くいました。それは、子どもに聞いても感想が出てこないから、自然に自分の言葉で書いてしまう、というものでした。

そして、「子どもの感想は的が外れている」、というのは、的が外れていことに気付くほど、親自身がその本を読んでいるからですね。

 

ケンカの元に

皆さんのお話を聞いていると、「読書感想文でケンカになる」というのも多くあります。

親は教える立場だから「こうしてほしい、こういう風に書いてほしい、こう書くべきだ」という構成が頭の中にあります。

でも、子どもは本を読んだだけで、そもそも自分の中にどんな気持ちがあるかさえ自覚できないことが多々あります。

 

そんな親子の温度差が「ケンカ」を生みます。

 

 

本を読まないでどうやって感想文を書かせるの?

全く知らない内容なので、子ども達に質問します。

学校に提出する感想文の書き方は、とにかく原稿用紙3枚をうめることなので、

  1. 本を選んだわけ
  2. 読み終わって心に残った言葉
  3. 自分の経験

この三本立てで書きます。

この3つの柱に沿って、ひたすら質問していきます。

 

  • どこで本を選んだの?
  • 本は借りたの?買ったの?
  • どうしてその本にしたの?
  • 読み終わってどんな風に思った?
  • それってどういうこと?
  • つまり、こういうこと?

 

などなど、質問を1時間近くします。

子ども達は普通に話せば伝わると思っているのに、目の前のおばさん先生には全く通じないというカルチャーショックを受けるようです。

何とか伝えようと、あの手この手を使い、自分が知っている言葉を駆使し、頑張ります。

 

ここで頑張ると、自分の言葉が出てきて、伝わる文章になっていきます。

 

普段、何を書いているか伝わらないという子でも、自分の言葉でちゃんと感想文を書きあげます。

 

私が知らない本だからこそ、子ども達は一生懸命話してくれます。

 

読書感想文はあらすじを書かない方が書きやすい

的が外れていても筋が通っていればOKとするのは

感想文で、自分の気持ちを自分の言葉で書くには、読み終わって「一番心に残った言葉」から紐解いていくのが一番です。

でも、そうすると、「主題に迫っていない」とか「的が外れている」という大人の感想が出てきます。

あくまでも「大人の感想」です。

子ども達には発達段階というものがあります。

 

今の時期はこのくらいの思考の深さである

 

という段階があります。

 

例えば、2年生の子だったら、主題からちょっとそれていても、2年生の今ならこの段階が精一杯。

2年生の今では、経験も思考の深さも足りないので、これ以上深い内容はこの子はまだ考えられない。この子らしい作文にならない。

だから、今の状態で書けるものを書けばいい。

 

そのために「読み終わって一番心に残った言葉」なのです。

 

この言葉は、感想文の「芯」になります。嘘はないし、正直な気持ちです。

一番心に残った言葉は、今の発達段階に合った感想文の元です。それが主題とそれていても、本音が表れた作品になります。

 

安心して話してくれる雰囲気

子どもが恥ずかしがらず、一生懸命話してくれるような場でないと、その子らしい感想文は生まれません。

何を言っても否定されない、という安心感

そんな確固とした安心感をつくらなければ、子ども達は話してくれません。

子どもはちょっとした表情から「この人に話していいかどうか」を判断します。

話して大丈夫、と思われるように日々精進しなければ、と心掛けています。

 

 

 

 

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