「何を書いていいか分からない」という子への声掛け
作文の嫌いなところは?と聞いても答えられない子
子ども達に作文のどんなところが嫌い?と聞くと
何回も首をかしげてなかなか声が出ない子がいます。
考えられる理由を色々と挙げていき
「何を書いていいか分からないから?」
と聞いたとき、パッと顔が明るくなるときがあります。
この答えは難しいなと思いました。
私の講座は課題を与えて「こういう風に書くよ〜」と例を示してから書き始めます。「何でも書いていいよ」という課題はありません。
ですので、「何を書いていいか分からない」の意味がよく分かりませんでした。
そこで更に子ども達に聞き込みをして分かったのがこれ。
そもそも作文って何なのか分からない
日記に書くことが思い浮かばない
「何を書いていいか分からない」の中身はこの二つのようです。
そもそも作文って何?
「作文を書きましょう」と言われても、どんな風に書いたら作文なのかイメージできない場合があります。
こういう子に多いのは、できごとを並べていく書き方です。例えば
今日の1時間目は体育でした。
おにごっこをしました。
私はおにになりませんでした。
たくさん走りました。
つかれました。でも楽しかったです。
ありがちな作文です。書くことが浮かばなければできごとを書けばいい、と考えます。
間違いではないのですが、つまらない文章になりがちです。
こんな場合は、「面白い作文」を読ませるに限ります。
「こういう作文はどう?」
「こんな風に書いた子がいるよ」
「こんなネタでも作文書いてるよ」
などと声をかけながら、面白いと思う作文や、書いてほしいと思う作文の例をたくさん聞かせたり、読んだりさせてみてください。
いくつか読む中から、
「これいいな」
「こういうのなら書けそうだ」と
いうものが見つかるはずです。
私が講座でやるのは、添削に持ってきた作文をあえて小さな声で読む方法です。
なんとなく全員に聞こえる感じになります。
同じ課題の作文を書いているのに、友達はあんな風に書くんだ、と刺激になるようです。
これをやるようになってから、「何を書いていいか分からない」が減りました。
子ども達にとって、同じ年代の子どもが書く作文を読む機会は、案外少ないです。教科書に載っていても、自分の生活に近いものかというと、少し違ったり、大人びていたりしてピンとこない「例」になっています。
ですので、作文はどんなものか分からないのも無理はないのです。
日記に書くことが思い浮かばない
子ども達は本当に悩んでいます、どんなことを日記に書けばいいのか。
今日一日のできごとで何でもいいと言われても、「イベント」はなかったし・・・
子ども達の固定観念として、日記にはイベントを書かなければならないというのがあります。
週末は、イオンへ行ったとか、ご飯を食べに行ったなど。
今日雪が降ればいいな〜と言った子に、「今、雪が降ればいいなと思っていると書けばいいじゃない?」と言ったら
「まだこれから何かあるかもしれないからやめておく」だそうです。
この子の「何か」はお出掛けイベントでした。これからお出掛けがあるかもしれないからそれまで日記は書けないという理屈です。
親だって、日記のためにイベントをするなんてやっていられません。
毎日の暮らしの中で思っていることを書くようになるといいと思いませんか?
子ども達は「思っていることを書く」という経験があまりありません。そもそも、どの部分が「思っていること」なのかも分かっていない節もあります。
こんな時は自分が好きなことを今日の日記にするという手を提案します。
「今日は」日記の面白くなる書き方
「今日は」で始まる日記は面白くない、とママ達も言いますし、子ども達も面白くない、と思っています。
でも敢えて、「今日は」で始まる書き方を提案します。
例えば、恐竜が好きだという場合。
今日は僕が好きな恐竜を紹介します
と書き始めます。すると、好きな恐竜のことならいくらでも書けるのではないでしょうか?
本が好きな子だったら
今日は私が今読んでいるお気に入りの本について書きます。
本の名前や、どこが面白いのかなど「ミニ感想文」のような形で気軽に書けます。
今日のできごとやイベントではないけれど、今日の今、感じていることなので間違いではないです。
ただ、これらは学校に提出する場合、ダメと言われそうならやめた方がいいです。
学校で怒られたり、否定されると作文がますます嫌いになってしまいます。
体験講座を受けてみませんか?
作文を書きたくない、強い苦手意識がある場合は、話を聞くだけの内容があります。
「作文が苦手だけど楽しく書けるようになりたい」など
コメント欄でお気軽にご要望をお寄せください。