当教室で書いた生徒さんの作品です。

「書くことがないのに書けちゃった」

小学3年男子

ぼくは今、書くことがない。ちょっと考えたけれど、思いつかない。先生は、なんにもなくても書けるって言ったけれど、そうなのかな?うそみたいだけど。本当に!?
ぼくはいつも書くことがない時に、すっごくこまる。友だちの紙がいっぱいであせっちゃう。ぼくはその時まだ五行くらいだ。やばいなー。なんで友だちは書けるんだろう?ぼくはだめなのかなと思っちゃう。書けないってつらい。
あれ?今、十行も書いてる!!なんでだろう?書くことなかったのに。なんか変!!なにがおきたんだろう?まほう!!なんで書けなかったのに、もう二まい目なんだろう?
いつも書くときは、すんごいなやむ。どんなことになやむかというと、
「これ、書いていいのかな?」
「これで合っているのかな?」
「友だちのことを書いちゃっていいのかな?」
「この漢字で合っているのかな?」
「先生、分かってくれるかな?」
こんなふうにたくさんなやむ。
でも、今はこのなやみがぜんぜんなかった。読みなおしてみたら、すごく良かった。いい作文だと思った。楽しい作文だ。
この作文は、ぼくのなやみが思いっきり入っている。気持ちがよく出てる。書くことがなくてもこんなに書けたのははじめてだ。
ぼくは今日、いい作文の書き方を知った。まず、思いっきり頭にうかんだことをぜんぶ書く。そしてなおすときになやむのがコツだ。

 

 

「本音」

小学5年Мくん

今回は、5回の作文講座を振り返った。僕は、毎回通った。宿題も毎回しっかりやった。さらに新聞まで買いに行った。これらのことは、すべて当たり前のことだ。

5回の講座で、僕は作文で本音が書けるようになった。今まではみんなが考えそうなふつうのことを書いていた。例えば運動会の感想は

「負けてくやしかった。」

などというふうに書いていた。これは、自分の気持ちではない。みんなが考えるように平均的なことだ。実際この時の自分は、

「力不足だからしょうがない。別に悔しくはない。自分が悪いのだから。」

と思っていた。

5回の作文を読み返してみると、本音ばかり書いていた。

ふだん僕は本音を言うことはない。友達と話すときも今までの作文と同じように、みんなが言うようなことを言っている。

なぜ本音を言ったり書かないかというと、考え方がふつうとは違うと感じるからだ。

例えば、運動会で負けて泣いている友達に

「しょうがない」

なんてことを言ったら関係がむちゃくちゃになってしまう。

こんな僕が本音を書けるようになったのはなぜなのか。

これは、変な理由かもしれないが、作文講座の先生がまったく知らない人だったからだ。

僕は、初対面の人の前では本音をベラベラいう。なぜなら自分のことを相手はよく知らないからだ。

だが、どんどんと関係が深まってくると、本音をふういんしてしまう。

だから、この作文講座でもどんどん本音が言えない自分になってしまうかもしれない。

この作文講座で1回も休まず、さらにすべて本音を言っているなんて僕にしてはめずらしすぎる。

そこまでできたのは、先生の教え方がいいからなのか、それとも僕が初めて心を開いたのか、もしくはその両方かもしれない。

 

 

 

 

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