読書感想文はあらすじを書かない方が書きやすい

あらすじを書けなかった子ども時代

今は子ども達に作文を教えていますが、私自身、子どもの頃の読書感想文は「あらすじ」を書くのがとても苦手でいつもできの悪い作品を提出していました。

できの悪い作品を提出せざるを得ない嫌な気分は今も思い出します。

自分なりに、「書き方」を調べて書いていたわけですが、そこには必ず「あらすじを1/3くらい書く…」という内容がありました。

その通りに書くのですが書けません。

 

 

我が子に教えて気付いた「あらすじ無し」の書き方

そんな私が新聞投稿や各種モニターなどを経験し、「採用される文章」を書けるようになったころ、我が子が読書感想文の宿題を持ってきました。

自分が読書感想文が書けなかった経験と、新聞投稿で採用されるコツから分かったのは、読書感想文にはあらすじは必要ないということ。

本から自分が感じたことを素直に書けばいい、ということで、我が子にインタビューしながら仕上げました。

親が手伝うと「大人の作文になってしまう」というお悩みをよくいただきますが、我が子の言葉による我が子の気持ちが表れた作文にちゃんと仕上がりました。

 

書き方は3つのまとまり

 

その1 本を選んだわけ

これが大切。

そして、これだけで原稿用紙1枚書き切ります。

なぜなら、本を選ぶことそのものに、個性が表れるからです。

買ったのか、借りたのか、題名に惹かれたのか、イラストがよかったのか、など、本を手に入れたところや、本の外側から得た印象をたくさん書きます。

 

 

その2 読み終わって心に浮かんだ言葉

読む本は、好きな本、読みたい本をおすすめしています。本に集中して読まないと感想は生まれないからです。

そうして集中して読んだ後には必ず心に浮かぶ言葉があります。それを自覚します。

子どもは「こんなこと言っちゃいけないな」など、本当に浮かんだ言葉を隠して選ぶ傾向があります。隠さず、本当のことを言わせることで内容が濃い作文になります。

そして、この言葉がなぜ浮かんだか、どんな場面だったかなどを書きます。

 

 

その3 本に関係する自分の経験

「経験なんてない」と子ども達は言いますが、難しく考えず自分の身近のことを思い出させます。自分の経験を盛り込むことは絶対です。小論文も推薦入試も課題と自分の経験を必ず結び付けて書きます。その練習として本と自分の経験を結び付ける練習としてやってみましょう。

今までの例は

  • 恐竜の本→ 小さい頃から恐竜が好きだった。特に○○ザウルスが好きだから・・・
  • 不思議な世界の物語→ 本みたいにパパが家にいてぼくが働きに行ったら…
  • 学校がなくなる本→ もし、私の学校がなくなるとしたら…

このように、経験がない場合は「もし」本と同じ状況だったら、と考えてみます。本を読んでいる間も無意識のうちに自分と登場人物を置き換えて読んでいるものです。

 

 

ここまでで、原稿用紙3枚目に突入します。そうしたら全体を読み直し、まとめの一文を加えてできあがり。

 

 

なぜ、あらすじを書かないか

原稿用紙3枚もあるから文字数を埋めるためにあらすじを書くと楽、と思ったことはないでしょうか?

うまくいきましたか?

私は失敗した経験しかありません。あらすじを書き始めると止まらなくなり、終わりが見えなくなります。だったら、本をまるまる一冊写せばいいんじゃないか、と思うくらいでした。

よく、まえがきやあとがきを読めば読書感想文は書ける、という人がいますが、私はできませんでした。

子ども達の中でも、あらすじを書き始めた子は、終わらせるタイミングが見つけられず、枚数のキリがよいところで「面白かったです」と終わらせるしかありませんでした。

 

 

一番大切なのは、自分が納得できる作品を提出させること

私はできの悪い作品を提出し、とても嫌な気持ちを抱きました。作文は自分そのものを表しています。自分がダメな人間だ、という証明のようでした。

子ども達も同じです。やっつけ仕事でとりあえず枚数だけ書いた作文は、出来が悪いことを子ども自身がよく知っています。そしてそれが誇らしいものではないことも分かっています。

納得できない作品を先生に提出するほど嫌なことはありません。

原稿用紙3枚を自信をもって書けた子は、作文の苦手意識を克服できます。